顧客の不満は宝の山?!クレームこそリピーター獲得の大チャンス!

「またクレームか……」
店舗やサービス業を経営していると、お客様からの不満やクレームに頭を悩ませる場面は少なくありません。飲食店、小売店、宿泊業、美容サロン、各種サービス業など、日々お客様と接する事業であればなおさらです。
もちろん、クレーム対応は精神的にも負担が大きいものです。理不尽な要求や、現場スタッフを疲弊させるような悪質なクレームまで、すべてを「ありがたい声」と受け止める必要はありません。
しかし一方で、顧客の不満には、事業を改善し、リピート率を高め、利益を伸ばすための重要なヒントが隠れています。

 

目次

01|クレームは「期待」と「実際」のギャップから生まれる

02|クレームこそ、リピート獲得のきっかけになる


03|顧客の不満は、カスタマージャーニーに当てはめると見えてくる

04|航空会社時代に実感した、顧客の声の力

05|すべてのクレームに応える必要はない

06|クレームが来ない会社ほど、顧客の声を取りに行く必要がある

07|顧客の不満は、利益改善の入口である

 

クレームは「期待」と「実際」のギャップから生まれる

クレームという言葉を聞くと、どうしてもネガティブな印象があります。
しかし、クレームの本質は「お客様の期待」と「実際に受けた体験」とのギャップです。
たとえば、飲食店であれば、
「料理が出てくるのが遅かった」
「スタッフの対応が冷たく感じた」
「予約したのに席が用意されていなかった」
といった不満が生まれます。
これは単に「お客様が怒っている」という話ではありません。お客様が事前に何を期待していたのか、実際にはどこで期待を下回ったのかを教えてくれているのです。
飲食店に行き、写真付きのメニューで料理を選んでみたものの、実際に料理が出てきたら写真よりも小さいとか、量が少なかったなんてご経験をみなさまお持ちだと思います。「料理の写真」で否が応でも期待が高まり、料理が出てきてガッカリするという、典型的な負のギャップの例だと思います。
このように考えると、クレームは単なる苦情ではなく、「お客様が本当は何を求めていたのか」を知る手がかりになります。


クレームこそ、リピート獲得のきっかけになる

クレームを言ってくれるお客様は、まだ関係修復のチャンスを残してくれているお客様です。
何も言わずに離れてしまったお客様とは違い、クレームを伝えてくれるお客様は「改善してほしい」「本当は期待していた」という気持ちを持っている場合があります。
もちろん、すべてのクレーム客をリピーターにできるわけではありません。しかし、適切に対応し、不満の原因を改善できれば、お客様の信頼を取り戻せる可能性があります。
このコラムでも度々出てくるグッドマンの法則でも「不満を持った顧客のうち、苦情を申し立て、その解決に満足した顧客の当該商品サービスの再購入決定率は、不満を持ちながら苦情を申し立てない顧客のそれに比べて高い」と言われています
つまり、クレーム対応は単なる謝罪業務ではありません。リピート率向上、LTV向上、口コミ改善、利益改善につながる経営改善の入口なのです。


顧客の不満は、カスタマージャーニーに当てはめると見えてくる

顧客の不満を改善につなげるには、ただクレームを一覧にするだけでは不十分です。
大切なのは、お客様が商品やサービスを知り、予約・購入し、利用し、利用後にどう感じるのかという一連の流れに沿って整理することです。

この流れを「カスタマージャーニー」と呼びます。専門的に聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば「お客様が体験する流れ」のことです。
たとえば飲食店であれば、
予約する→来店する→案内される→注文する→食事をする→会計する→退店する
といった流れがあります。
ここにクレームや不満の声を当てはめていくと、どの場面で問題が起きているのかが見えやすくなります。

たとえば、料理の味に関する不満は少ないのに、「予約時の電話対応が悪い」「来店時の案内が遅い」「会計時に待たされる」といった不満が多い場合、商品の品質ではなく、利用前後の体験に課題がある可能性があります。
経営者としては「うちの商品は良いのに、なぜリピートしないのか」と感じるかもしれません。しかし、お客様にとっては、商品そのものだけでなく、予約のしやすさ、接客、待ち時間、説明、会計、利用後のフォローまで含めて一つの体験です。
不満をカスタマージャーニーに沿って整理することで、「どこを直せばリピートにつながるのか」が見えやすくなります。


航空会社時代に実感した、顧客の声の力

私自身、航空会社時代に顧客の声を集め、改善活動に活かしていた経験があります。
そのときに行ったのは、お客様が航空券を予約するところから、空港に到着し、チェックインし、保安検査を通り、搭乗し、飛行機を降り、手荷物を受け取るところまでの一連の流れを整理することでした。
そのうえで、実際に寄せられたクレームや不満の声を、それぞれの場面に当てはめていきました。
すると、単に「クレームが多い」という見え方ではなく、
「予約時の案内が分かりにくいのか」
「空港での導線が分かりにくいのか」
「搭乗前の説明が不足しているのか」
「到着後の手荷物受け取りに不満が集中しているのか」
といった形で、問題の場所が具体的に見えてきます。
問題の場所が見えれば、改善策も考えやすくなります。案内文を変えるべきなのか、スタッフの説明を変えるべきなのか、オペレーションを見直すべきなのか、そもそもお客様の期待値を事前に調整すべきなのか。
顧客の声を流れに沿って整理することで、感覚的なクレーム対応から、経営改善につながる打ち手へと変えることができます。


すべてのクレームに応える必要はない

ただし、ここで大切なのは、すべてのクレームを受け入れる必要はないということです。
お客様の声は大切ですが、すべてのお客様に合わせようとすると、現場は疲弊し、サービスの軸がぶれてしまいます。

明らかに無理な値引き要求、スタッフへの人格否定、ルールを無視した要求、他のお客様に迷惑がかかる行為などは、改善のヒントとして扱うべきものではありません。
大切なのは、その不満が自社のサービスポリシーの範囲内にあるかどうかを見極めることです。サービスポリシーとは、「自社として、どんなお客様に、どんな価値を、どこまで提供するのかという考え方です。

丁寧な接客を大切にするお店であれば、接客品質への不満は真剣に受け止めるべきです。一方で、過度なスピードや極端な値引きを求める声が、自社の目指す価値と合わない場合は、無理に応える必要はありません。
顧客の声を活かすことと、すべての要求に従うことは違います。
経営者がやるべきことは、顧客の不満の中から、自社が大切にしたいお客様の声を見極め、利益改善につながる課題を選び取ることです。


クレームが来ない会社ほど、顧客の声を取りに行く必要がある

「うちはクレームが少ないから大丈夫」
そう感じている会社ほど、注意が必要です。
クレームが少ない理由は、本当に満足度が高いからかもしれません。しかし、もしかすると、お客様が不満を言う機会を持っていないだけかもしれません。
アンケートがない。
口コミを見ていない。
問い合わせ内容を分析していない。
現場スタッフの気づきが経営に上がってこない。
リピートしない理由を聞いていない。
このような状態では、顧客の不満は表に出てきません。
顧客の声を集める方法は、難しいものでなくても構いません。
会計後に一言聞く。
LINEやメールで簡単なアンケートを送る。
Google口コミを定期的に確認する。
問い合わせ内容を分類する。
現場スタッフから「最近よく聞く声」を集める。
リピートしなかったお客様の傾向を見る。
こうした小さな取り組みでも、続けていくことで改善のヒントが見えてきます。


顧客の不満は、利益改善の入口である

顧客の不満は、できれば避けたいものです。クレーム対応は楽な仕事ではありません。
しかし、顧客の不満には、商品改善、接客改善、導線改善、価格設計、リピート促進、口コミ改善につながるヒントが詰まっています。
大切なのは、クレームを単なる「嫌な出来事」で終わらせないことです。
どんな期待があったのか。
どの体験で期待を下回ったのか。
同じ不満を持つお客様は他にもいないか。
どの不満を改善すればリピートにつながるのか。
自社として応えるべき声なのか。
このように整理していくことで、顧客の不満は「宝の山」に変わります。


顧客の声を、リピーター増加と利益改善につなげるために

Lino Bloomでは、口コミ、アンケート、クレーム、問い合わせ内容などの「顧客の声」を分析し、リピーター獲得、LTV向上、解約率低下、粗利改善などにつなげる「顧客の声を活かした利益最大化支援」を行っています。

顧客満足を何となくの感覚で終わらせず、事業改善と利益向上につなげたい経営者の方は、ぜひ一度ご相談ください。


この記事を書いた人✒️

株式会社Lino Bloom 代表取締役
野村 昭良

航空会社やQRコード決済会社でCXやマーケティング責任者として、お客様の声と徹底的に向き合ってリピート顧客の増加やサービス改善を主導。
現在は、株式会社Lino Bloomを設立し、「顧客の声を活かした利益最大化支援」をBtoC企業を中心に提供している。

野村 昭良

航空会社やQRコード決済会社でCXやマーケティング責任者として、お客様の声と徹底的に向き合ってリピート顧客の増加やサービス改善を主導。
現在は、株式会社Lino Bloomを設立し、「顧客の声を活かした利益最大化支援」をBtoC企業を中心に提供している。

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